(2025改稿版)俺の妻は本当に可愛い~恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています~
案内された場所は広い試着室だった。

そしてすぐに数人の女性店員が何着ものドレスを運んできた。

戸惑う私の胸中を察したのか、堤チーフが眦を下げて説明してくれた。


「板谷様からドレス、普段着の服、靴などを揃えるよう指示を受けております。どうぞお任せください」


「えっ、でも」


寝耳に水の話に慌てる私をよそに試着はどんどん進んでいく。


「この色のほうがお似合いになりますね、靴はこれでいかがでしょう」


「もう少し着丈が短いものがいいわ……あちらにしましょう」


何回も試着を繰り返し、私は女性店員たちに案内され、愁さんの元へ向かった。

上品な光沢のあるロイヤルブルーのドレスは胸の下で切り替えられ、スカート部分にはゴールドの透かしが入っている。

ドレスと同じブルーとゴールドのサンダルは華奢なヒールがとても美しい。

繊細な生地は信じられないくらい軽く、肌触りがいい。

先ほどのウエディングドレスのときもそうだったが、どう振る舞うのが正解かわからない。

緊張でうつむき、愁さんの反応を待つ。


「沙和、俺を見て。綺麗だ、よく似合っている」


恐る恐る頭を上げた私の目に飛び込んできた優しい眼差しに、胸が震える。

甘い目で見つめられて言葉を失う。
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