(2025改稿版)俺の妻は本当に可愛い~恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています~
「ええ、本当にお似合いです。板谷様が女性をお連れになったのは初めてで驚きました。しかもこの色の組み合わせを自らご指定なさるなんて」


堤チーフが訳知り顔で言う。


「大事な婚約者だからね」


「まあ、それはおめでとうございます」


そんな言い方をして、後で困らないの?


私の心配をよそに、愁さんは上機嫌で堤さんとドレスの話を続けていた。

結局、ドレスはもちろん、試着したほとんどの服を彼は買い上げた。

ドレス一着だけでも高額なのに総額を考えただけで目眩を起こしそうだ。

何度も必要ないと言ったけれど、聞き入れてもらえなかった。

店を出る頃にはすでに日が傾いていた。

大量の荷物を積み、津田さんの待つ車に乗り込んだ。

ドレスなどの代金を支払わせてほしいと彼に頼んだが断わられた。


「パーティーに付き合ってもらうのだし、婚約者にプレゼントするのは当たり前だ」


「それ以外のものもありましたし、こんなに高価なものはいただけません」


必死に反論する。


「ほかの服はこれからデートで着てほしいし、今後も一緒にほかのパーティーに出てほしい。俺のわがままだと思って受け入れてくれないか?」


そう言って、私の指を取って絡めてくる。

指先に羽のように軽いキスを落とされ、鼓動が速まっていく。

絶対に今、私の頬は赤く染まっている。
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