自称ぽんこつ令嬢は今日も記憶をなくしたいのに、殿下の溺愛が止まりません。
「側妃様、あの毒をお召しになられたのですか!」
私の問いに、震えて言葉にならぬまま涙を流す。
「教えて下さい。あの侍女は側妃様の侍女ですよね。側妃様と同じ香の匂いが、彼女の髪からしました」
「……そうよ。わたくしの侍女よ。前任者が国に帰るということで、国から新しく送られたばかりの侍女だったの。とても賢い子で、この国でのわたしの息子の立場を嘆いて力になってくれるって言ったのよ。でも、でもこんなことになるなんて」
「そなた、なんということを」
この側妃様は隣国の王女で、国王様と王妃様の間に子が出来ず、一年が経過した頃、側妃にと望まれこの国へ来た。
しかし、側妃様がお見えになったのと同時期に王妃様がご懐妊した。
自分こそは国母になると意気込んできたのに、現実は自分の息子は王位継承権第二位。
嫉妬と、怒りといろんな感情がどちらの側妃様にもある。
だからこそリオン様は、生涯側妃を持たないと公言しているのだ。
「王、今は追及も言及も後です。すぐに使用された毒を探し当て、解毒剤を作ることが先決のはずです」
「正妃様……」
「あなたもその毒を口にしたのならば、あなたが加害者であるわけはありません」
「申し訳…もうし……わけ、あ……りません」
側妃様は顔を覆いながら、深々と王妃様へ頭を下げました。たぶん、これまでのことも全て……。
「ディアナ、宮廷医と薬師とで毒の選別を頼めるかい?」
「頼めるか」
「はい、国王陛下、リオン殿下」
「では、ディアナ様こちらへ」
遅延性の毒で、まだ死者が出ていないのならば間に合うかもしれません。
いえ、間に合わせたい。私は急ぎ二人に続き謁見の間を出ました。
毒は側妃様の国で使われている強い睡眠効果のあるお薬と、体の臓器を損傷させるという毒が混合されたものでした。
側妃様が自分の国ということを告白して下さらなければ、きっと間に合わなかったことでしょう。
私の問いに、震えて言葉にならぬまま涙を流す。
「教えて下さい。あの侍女は側妃様の侍女ですよね。側妃様と同じ香の匂いが、彼女の髪からしました」
「……そうよ。わたくしの侍女よ。前任者が国に帰るということで、国から新しく送られたばかりの侍女だったの。とても賢い子で、この国でのわたしの息子の立場を嘆いて力になってくれるって言ったのよ。でも、でもこんなことになるなんて」
「そなた、なんということを」
この側妃様は隣国の王女で、国王様と王妃様の間に子が出来ず、一年が経過した頃、側妃にと望まれこの国へ来た。
しかし、側妃様がお見えになったのと同時期に王妃様がご懐妊した。
自分こそは国母になると意気込んできたのに、現実は自分の息子は王位継承権第二位。
嫉妬と、怒りといろんな感情がどちらの側妃様にもある。
だからこそリオン様は、生涯側妃を持たないと公言しているのだ。
「王、今は追及も言及も後です。すぐに使用された毒を探し当て、解毒剤を作ることが先決のはずです」
「正妃様……」
「あなたもその毒を口にしたのならば、あなたが加害者であるわけはありません」
「申し訳…もうし……わけ、あ……りません」
側妃様は顔を覆いながら、深々と王妃様へ頭を下げました。たぶん、これまでのことも全て……。
「ディアナ、宮廷医と薬師とで毒の選別を頼めるかい?」
「頼めるか」
「はい、国王陛下、リオン殿下」
「では、ディアナ様こちらへ」
遅延性の毒で、まだ死者が出ていないのならば間に合うかもしれません。
いえ、間に合わせたい。私は急ぎ二人に続き謁見の間を出ました。
毒は側妃様の国で使われている強い睡眠効果のあるお薬と、体の臓器を損傷させるという毒が混合されたものでした。
側妃様が自分の国ということを告白して下さらなければ、きっと間に合わなかったことでしょう。