【完結】売られた令嬢は最後の夜にヤリ逃げしました〜平和に子育てしていると、迎えに来たのは激重王子様でした〜
「まさか、あの時の令息はアデラール殿下だったのですか……?」
「そうだよ。君は刺繍やレースに夢中で気づいていなかったみたいだけどやっとお礼を言える。ありがとう、シルヴィー。君の優しさに僕たちは救われたんだ。それに……」
「…………?」
「あの時から僕にはシルヴィー嬢しかいないって、そう思ったんだ」
恍惚とした表情でシルヴィーを見つめるアデラールにゾクリと恐怖に似たものを感じていた。
アデラールは言葉通り、本当に十三年もシルヴィーを想い続けていたのだろうか。
「で、ですが……それだけでは」
「シルヴィーは僕の運命の女性だ」
力強く抱きしめられたシルヴィーの胸は高鳴るばかりだ。
十三年前のパーティーも三年前の夜会でも、シルヴィーはアデラールに出会っている。
そう思うと彼との関係も運命だと思えてくる。
それにもう一つ気になるのは、何故このタイミングで姿を現したのかということだ。
「どうして今なのですか? 機会はたくさんあったはずですよね?」
「本当はすぐに君のことを迎えにいきたかった。けれど君のためにずっとずっとずっと……我慢していたんだ」
アデラールの笑顔が恐ろしい。
彼が握った拳は爪が食い込んで白くなっていた。
しかしアデラールがシルヴィーを運命だというのは、ホレスの存在がいてこそではないだろうか。
「そ、それはホレスが……」
「ホレスは関係ないんだ。関係ないんだよ、シルヴィー」
「…………え?」
悲しげに眉を寄せてシルヴィーを見つめるアデラール。
「そうだよ。君は刺繍やレースに夢中で気づいていなかったみたいだけどやっとお礼を言える。ありがとう、シルヴィー。君の優しさに僕たちは救われたんだ。それに……」
「…………?」
「あの時から僕にはシルヴィー嬢しかいないって、そう思ったんだ」
恍惚とした表情でシルヴィーを見つめるアデラールにゾクリと恐怖に似たものを感じていた。
アデラールは言葉通り、本当に十三年もシルヴィーを想い続けていたのだろうか。
「で、ですが……それだけでは」
「シルヴィーは僕の運命の女性だ」
力強く抱きしめられたシルヴィーの胸は高鳴るばかりだ。
十三年前のパーティーも三年前の夜会でも、シルヴィーはアデラールに出会っている。
そう思うと彼との関係も運命だと思えてくる。
それにもう一つ気になるのは、何故このタイミングで姿を現したのかということだ。
「どうして今なのですか? 機会はたくさんあったはずですよね?」
「本当はすぐに君のことを迎えにいきたかった。けれど君のためにずっとずっとずっと……我慢していたんだ」
アデラールの笑顔が恐ろしい。
彼が握った拳は爪が食い込んで白くなっていた。
しかしアデラールがシルヴィーを運命だというのは、ホレスの存在がいてこそではないだろうか。
「そ、それはホレスが……」
「ホレスは関係ないんだ。関係ないんだよ、シルヴィー」
「…………え?」
悲しげに眉を寄せてシルヴィーを見つめるアデラール。