【完結】売られた令嬢は最後の夜にヤリ逃げしました〜平和に子育てしていると、迎えに来たのは激重王子様でした〜
義理の妹ミリアムが同じ年の十歳だと知った時、シルヴィーは悟った。
母と同時期に関係を持っていたことを理解した瞬間、鳥肌が立つ。
この時、父への軽蔑の気持ちは忘れはしない。
わずかに残っていた希望は完全に砕け散ってじう。
嫌悪感でいっぱいになり、挨拶をすることなく背を向けた。

(……お父様なんて大嫌い)

シルヴィーと母のせいで、彼のそばにいれなかったのだと義母とミリアムは恨みつらみを吐きかけてくる。
感情のままに暴走する彼女を見て、シルヴィーはドレスを掴んで耐えるしかなかった。
義母は今までの恨みを発散するように文句を吐きかけ続けられたが、あまりにも恐らしくて何も言い返せない。

今までずっと一緒にいてくれた母はもうそばにいない。
この時から伯爵家の中でシルヴィーの居場所はなくなった。
けれど、今はそれでいい。

(お母様を守るためだもの……わたしはどんなことにだって耐えられるわ)

シルヴィーは義母やミリアムの顔色を伺い、とにかく目立たないように過ごしていた。
けれどミリアムからの嫌がらせはひどくなっていくばかり。
侍女や執事たちも庇ってはくれたが、今度は彼女たちの標的になってしまう。
そのシルヴィーが何をしても無視するように頼んだ。
そうすれば彼女たちに手を出さなくなる。彼らを守るためにはこうするしかないのだ。

それにシルヴィーが反抗したり、文句を言うと気に入らないという理由でミリアムに魔法で全部燃やされてしまう。
シルヴィーの部屋にはほとんど何もなくなってしまった。
数着のワンピースを出直ししてリメイクしながら使い回す日々。
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