【完結】売られた令嬢は最後の夜にヤリ逃げしました〜平和に子育てしていると、迎えに来たのは激重王子様でした〜
「ホレス、ママと会えてよかったね」

「……っ」


アデラールに名前を呼ばれたホレスは恨めしそうに視線を向けた。
まだ肩は小さく震えているホレスの背を撫でる。


「ぼく、かえる」

「今度からここがホレスの新しいお家になるんだよ」


ホレスはすぐに首を横に振る。
アデラールから顔を背けるようにして視線を逸らした。


「おうち、かえるっ」

「…………ホレス」


どうやらここに遊びに来ていると思っているようだ。
確かにこうして豪華な部屋を見ていると、今までとは違いすぎて違和感があるだろう。


「今日からはパパと一緒にお城で暮らそうか」

「ぱ、ぱ……?」


ホレスはじっとアデラールの顔をじっと見る。
父親のことをホレスに話したことはない。
だけど街では家族揃って歩いている親子を目にする機会は多い。
ホレスがどこまで認識しているかはわからないが、どう言葉を返すのか気になっていた。


「ままのこと、すき?」

「うん、ママのこと大好きだよ」

「いっしょ!」

「……ホレス」


ホレスが天使すぎて、シルヴィーは笑みがこぼれる。


「これから、いっしょ?」

「うん、そうだよ」
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