【完結】売られた令嬢は最後の夜にヤリ逃げしました〜平和に子育てしていると、迎えに来たのは激重王子様でした〜
(あんたを迎えにくるのは王子様じゃない……豚よ、豚!)

夜会の日に合わせてレンログ伯爵邸から追い出されてしまうシルヴィー。
ロランと共に婚約破棄を告げたのにシルヴィーは表情も変えずにつまらない結果となった。

(あーあ、つまんないの。夜会があるから余裕ぶっているのね! 今からアンタは地獄に堕ちるの!)

椿が描かれた仮面は犠牲者の証。
そのまま関係を持たれてしまい、嫁がずにはいられないそうだ。

(ウフフ……逃げ場もない。行く場所もない。可哀想にっ!)

目障りなシルヴィーがひどい目にあうと知って笑いが止まらない。
彼女が少ない荷物で屋敷から出ていくのを窓から見下ろす。
背後から『やっと結ばれたね』と、甘えるように言ってくるロランが気持ち悪くて、その腕を弾き飛ばす。


「わたくしに気安く触らないでちょうだい」

「ミリアムはオレのことが好きなんだろう?」

「はぁ……? 勘違いしないで。あなたにそんな価値はないわ」


そう吐き捨ててミリアムは自室へと戻る。ロランなんてもうどうでもよかった。
それよりもシルヴィーがラディング侯爵に穢されたことを知ることが楽しみで仕方ないのだ。

(ふふっ、こんなに面白いことは他にないわ!)

シルヴィーの部屋に行ってみるとあまりの殺風景な部屋に驚いてしまう。
一番にシルヴィーがどうなったかを教えてもらうように頼もうと父の元に向かった。
書斎にはミリアムより先客がいた。
屋敷で働く侍女、シェフや庭師に執事までみんなが揃っているではないか。

(こんなところで何をしているのかしら。邪魔なのよ……!)
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