【完結】売られた令嬢は最後の夜にヤリ逃げしました〜平和に子育てしていると、迎えに来たのは激重王子様でした〜
このままでは住む場所も爵位も失うのは時間の問題だ。

婚約者だったロランに頼ろうとしたが、彼はすぐに手のひらを返した。
『やはり醜悪な女だ。婚約は白紙にさせてもらう!』
あんなにもミリアムに媚を売ってきたくせにこんな仕打ちを受けるとは屈辱だった。

一歩でも外に出れば、今までひどい目に遭わせた令嬢たちに馬鹿にされてしまう。
アデラールの婚約者になろうと躍起になっていたミリアムは、やり過ぎてしまったのだ。
それがわかっているから誰にも助けを求められない。

(あの目障りな女のせいよ……! 全部、全部シルヴィーのせいっ)

この一件で、アデラールの評判は上がり続けていた。
もしミリアムが彼の婚約者だったらこんなことにはならなかったのにと後悔するばかりだった。

シルヴィーは元ラディング侯爵と関係を持ったのだろうか。
平民になりながら地べたを這いつくばっているだろうか。
元ラディング侯爵に汚されたことを後悔しているだろうか。

(わたくしはまだ貴族だもの……! 大丈夫よ)

まだシルヴィーより自分の方が幸せだと必死に言い聞かせることしかできなかった。


(ミリアムside end)

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