【完結】売られた令嬢は最後の夜にヤリ逃げしました〜平和に子育てしていると、迎えに来たのは激重王子様でした〜
洗脳されたアデラールを守らないといけない。
ミリアムはそう思っていた。このままでは王族の血を引いていないものが王になってしまう。
そうすれば国の崩壊を招くではないか。

どうにかして彼に会えないか、そう考えを巡らせていると招待状が届く。
それはミリアムが年に一度しか参加することができない建国記念パーティーのものだ。
招待状には王太子、アデラール・デ・シュマイディトとシルヴィー・レオナールの結婚発表とホレスという第一王子のお披露目と書かれている。

ミリアムの目の前が真っ白になっていく。
この噂が真実なのだという裏付けになってしまい苛立ってしまう。
それにこのままシルヴィーが消えなければ、レンログ子爵家は窮地に立たされたままだ。


「今までアデラール殿下を慕っていた令嬢たちだって、こんなのは納得しないはずよ! ずっと底辺だった女が今更ありえないでしょう!?」

「あなたっ! 間違いは正さなければならないわ。このままじゃ私たちは……」


どうにかしたい、その一心で俯く父の肩を掴んで揺らしていた。
父もこの状況からなんとか這いあがる術を探していたことは知っている。
絶対に賛同してくれるに違いない、そう思っていたのに返ってきたのは想像もしない言葉だった。


「これ以上は何もしないでくれ。それがバレても罰がないということはこのまま何もしなければこの地位にいられるんだ!」

「お父様、自分が何を言っているかわかっているの!?」

「ああ、お前たちが余計なことをしないでくれたら、このままでいられることだけはわかる! シルヴィーやアイツが何も言っていないんだ。このままでいいっ」

「…………は?」
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