【完結】売られた令嬢は最後の夜にヤリ逃げしました〜平和に子育てしていると、迎えに来たのは激重王子様でした〜
ジャボや袖口のレースを見て、シルヴィーは大興奮していた。


「惚れ惚れするデザインですねぇ。あのときもこうひて……?」


そう言いかけたところでブチリと何かが破れる音がした。
繊細なレースで作られたジャボが千切れてしまったようだ。

(わ、わたしとしたことが……!)

シルヴィーは大きなショックを受けていた。

「あぁ、なんてことを……! 今すぐに直しまふから脱いでくだはいっ」


グラグラと腕を動かしてシルヴィーは男のシャツを乱暴に掴む。
シルヴィーは破れてしまったジャボを今すぐに直したいと必死に訴えかける。
彼のシャツはいつのまにか破れていて、サイドテーブルにあった水を飲むように促している。

しかしシルヴィーはその提案を無視して青年の服を脱がしていく。
今、自分がどういう状況で何をしているかわかっていない。
とにかくジャボを直さなければと必死だったからだ。


「君の事情はわかった。わかったから落ち着いてくれ……!」


シルヴィーはその言葉にぴたりと動きを止めたが、再び動き出して魔法を使いながらジャボをすぐに編み込んでいく。
青年は目を見開きながらその姿を見ている。
魔力切れになることもなく、ジャボが元通りになった。

(我ながらいい出来栄えだわ。あの時よりもずっと腕を上げたわね)

シルヴィーは満足気に微笑んでから青年に返していく。
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