【完結】売られた令嬢は最後の夜にヤリ逃げしました〜平和に子育てしていると、迎えに来たのは激重王子様でした〜
その間、泣きそうになっているとアデラールがシルヴィーの手をそっと握った。
指先まで美しいアデラールと、シルヴィーのボロボロに手が並び、急に恥ずかしくなってしまう。
慌てて手を引くと、困ったように笑うアデラール。
彼にどう言えばいいかわからずに戸惑っていると……。


「シルヴィーのせいじゃないよ」

「え……?」

「この力を一気に解放すれば街の建物は吹き飛んでいた。それほどにホレスの力はかなり大きいようだ。僕でも魔法を使えるようになったのは四歳の時だったらしいからホレスはそれを超えているね」

「……そんなに!」


アデラールは大きく頷いている。


「ホレスは城で適切な訓練をしなければ、また今回のようなことになってしまう」

「……!」

「本当はもっとゆっくりと時間をかけて説明したかったんだけど、今はあまり時間がないようだ」


シルヴィーはアデラールの言いたいことが途中で聞こえなくなるほどにショックをうけていた。
『城で適切な訓練を受けなければ』
その言葉の意味を何となく汲み取っていた。だけどホレスと離れたくないという思った。
それはもうここにいることはできないという意味なのだろう。
そしてシルヴィーは牢の中へ……。

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