運命的な出会いには裏がある。
「暖は、私にわざと近付いたの?初音の協力って何?」

「…初音とは、従兄妹」

「従兄妹…?」

「そう。琴葉の存在を知ってたのは、よくSNSで見てたから。初音が琴葉との写真をよく上げてるのを見てて、ずっと可愛いなって思ってた」


 従兄妹がいるとも知らなかった。そもそも暖と琴葉が知り合いだなんて思いもしてなかった。

 SNSで知られていたことは何も不思議ではないけれど、そこで気になってもらえていたというのも正直まだ裏があるのではないかと思ってしまう。

 どこから仕組まれていたのか、何も分かっていないからだ。


「元々初音にずっと、琴葉の事を紹介してって言ってたけど、俺には紹介したくないってずっと拒否られてて…」


 そう話しながらも暖は少し緊張した声色を放っている。

 どこか不安を感じている様な、表情もいつもの余裕そうな表情も無く、私の顔も今は見てくれない。


「…暖」

「俺がしたことはストーカーっていう犯罪行為だなって分かってる。だけど、卑怯な手を使わないと琴葉とどうにかなる未来が見えなかった」

「…どこからが仕組まれた事だった?」


 もう遠回しな言葉を聞きたい訳じゃなく、全てを聞いた上で暖とこれからどうしたいのかを決めていきたい。
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