運命的な出会いには裏がある。
「もうすぐ25歳になるけどさ、周りが結婚ラッシュ来てて、ちょっと焦ってるんだよね」

「わかる。私も在宅で家に引きこもってるから、出会いが無い」

「それ琴葉(ことは)が悪いじゃん。1人で飲みに行くとか、出会い求めなよ」

「それはそうなんだけど…」


 友人のごもっともなツッコミに溜息を吐く。

 鮎川(あゆかわ) 琴葉(ことは)、25歳 独身女子。彼氏は高校からいない。

 高校を卒業してすぐに医療事務勤務をしており、周りの女性の圧が強く人間関係で悩み1年半後に退社。

 それからは家から出ない仕事をする!なんて意気込み、20歳にして月1のみ出社の会社で、在宅勤務をしていた。

 リモートで打ち合わせなどすることはあるけれど、それと月1の出社以外はほとんど人に会わずメールでのやりとりなどが多いのであまりストレスを感じずに仕事が出来ている。

 人材紹介サービスを運用する会社で勤務をしていて、弊社が扱うサイトで多くの企業が求人票を載せて人材の募集をするのだけど、私はその求人票に問題が無いかどうかをチェックし、問題があれば修正依頼を出したり、時折アドバイスをする業務を行っている。

 他の部署では求職している人の面談をし、求人票が出ている会社から条件を探して、面接の予定を組んだりなどの業務もある。

 私が関わる相手は、主に弊社のサイトを利用している企業の人事担当だ。

 人間関係に疲れてしまった私にはうってつけの仕事で、これだ!と飛びつき、元々PCは使える方だったのですぐに採用になって、それからずっと勤務している。
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