運命的な出会いには裏がある。
 暗い部屋で暖は私の首筋に唇を這わせ、服の上から腹部に手を這わせる。その行動1つ1つが優しくて、暖の髪を優しく掴んで応じる。

 もう私も子供じゃないから付き合ったばかりだとか、この場で冷める様な言葉は言わない。


「…やばいな。まじで余裕ない」

「大丈夫、だよ」


 そう言って微笑みかけると、目が慣れてきて見えた暖の顔は少し頬が紅潮している様に見えた。


「…出来るだけ優しくする」


 優しく甘い声色で囁かれた言葉。その声色1つで話されるだけでも自分への愛情を感じる。




…───────ᯓ★




「ああ、そうなった、よね。うわああああ、もう本当にごめん」


 初音は話を聞いた後、両手で顔を覆ってる。


「本当に、暖から聞いた時は吃驚したけどね!初音と暖が従兄妹なんて!」

「そうだよね。本当に、推し活今回のどうしても行きたいイベントで、誘惑に負けたのはあるけど、それに…、暖が昔からずっと琴葉の事言ってるの聞いてて…、紹介してもいいかななんて心が揺らいだ…」

「でも、紹介ってか個人情報漏洩じゃん」

「うん、本当返す言葉も無いんだけどね。暖がどうせなら琴葉の理想のシチュエーションで出会いたいとか言って、居酒屋で会う事を話して琴葉に全部べらべら話させてました。ごめんなさい」


 そう申し訳なさそうに謝っている。
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