運命的な出会いには裏がある。
「…あの、お隣にはいつから住んでたんでしょうか」

「いつからだろ。最初は本当近くに引っ越して、琴葉の家の隣空いたって瞬間引っ越したんだと思うけど、私はあまりその辺知らなくて…」

「そう、なんだ。何か、そこまでして追ってくるの、愛だね?」

「普通怯える所ね」


 久し振りに初音のツッコミが飛んできて思わず笑う。私が笑ったのを見て、初音もようやく安堵した様に笑顔を零してくれた。

 私は暖に言った通り、怒っていない。むしろこうなった今としては、キューピットだとすら思っている。

 またこんな事言ったら危機感無さ過ぎ!だなんて言われてしまうのかもしれないけれど、それで交際出来た今となっては幸せだ。


「本当、ごめんね。琴葉」

「もう謝んなくて良いよ。言っといては欲しかったけど、怒ってない。もう人の個人情報を漏らさないでね」

「はい。漏らしません。ごめんなさい」


 たっぷり反省してもらった所で私はアイスティーを口に付ける。

 今は昼間で暖が仕事の間に初音に会いに来ていたのだけど、休憩中になったのか暖から連絡が来ていた。


«今日暑過ぎ。半袖で行けそう»


 そんななんてことない連絡まで来るようになって、幸せを噛みしめる。


「琴葉、嬉しそうね」

「え?」

「暖でしょ」

「わかる?」


 そう笑うと初音は少し呆れた表情で笑っていた。私の幸せオーラは周りにも分かるくらい出てしまっているらしい。
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