鬼上司のバニーガール ~部長、あなたが撫でているのは愛兎ではなくあなたの部下です~
 駅から離れた場所にある閑静な住宅街。その中にひっそりと紛れるようにして立っているのは小さな洋食店。外装も内装もかわいらしくて、鬼上司には似つかわしくない場所だが、この店に案内してくれたのは、ほかでもない孝仁だ。

 もしかしたらデートということで、おしゃれな店を選んでくれたのかもしれない。

「素敵なお店ですね。よく来られるんですか?」
「休日にたまにな。知り合いに紹介してもらった店なんだが、料理がどれもうまくてな。外食するときは自然とここが候補に挙がる」

 孝仁が言うなら味は確かなのだろう。どの料理を選んでも外れはなさそうだが、ここは孝仁おすすめのものを注文。彼のお気に入りを知ることができるし、確実においしいものを食べられるしで一石二鳥だ。

 料理の完成を待つ間、改めて店内を見回す。照明、椅子、カーテンなど、インテリアがどれも梢好みで自然と心が躍る。

 テーブルの上に置かれているカトラリーケースも、木彫りのデザインが繊細で美しく、ついつい眺めてしまう。
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