鬼上司のバニーガール ~部長、あなたが撫でているのは愛兎ではなくあなたの部下です~
 残業なし、寄り道なしで、真っ直ぐに帰って来た我が家。そこでやることといえば、もちろんコンテストのアイデア出しだ。

 RIFLAの既存商品を分析し、どうにかジャンルまでは絞り込んだ。今回のコンテストで考える商品はファブリック類。RIFLAでは最低限のラインナップのみで、あまりこだわった製品は販売していない。だからこそ、このジャンルにチャンスがあると考えた。

 しかし、ジャンルを絞ったところからが難しい。新商品にふさわしいアイデアがまったく浮かばない。

(クッションやラグにどうやって新しい付加価値つけたらいいんだろう……)

 完全に煮詰まっている。梢は床にごろんと転がり、ぼーっと天井を眺めた。

 そのままなにかを考えているようで、実際はなにも考えられていない時間を過ごす。だんだんと思考が遠くにいきかけ、無の境地に入りかけた頃、突然テーブルの上からピコンという電子音が鳴り響いた。

 のっそりと体を起こして、テーブルの上のスマホを手に取る。画面には孝仁からのメッセージが表示されていた。
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