鬼上司のバニーガール ~部長、あなたが撫でているのは愛兎ではなくあなたの部下です~
「あれ? スイちゃんどうしたんですか?」
いつもなら孝仁にベッタリのスイが、部屋の隅っこでそっぽを向いている。
「先ほど爪切りをしたから怒っているんだ」
「えっ、あんなにわかりやすく怒るんですか?」
こちらの会話に反応して耳は動いているが、顔は完全に反対を向いている。目もどことなく細くなっているように見える。
「感情表現は豊かなんだ。嫌なことがあれば怒るし、嬉しいことがあれば喜ぶ」
うさぎは大人しいイメージが強く、あまり変化はないものだと思い込んでいた。だが、今のスイを見ると、しっかりと態度に感情が表れている。
「知らなかった……ふふっ、本当に拗ねてる。スイちゃんにとっては災難だったんでしょうけど、かわいいですね」
「俺は振り回されっぱなしだがな」
「孝仁さんがですか? スイちゃんだけですね。そんなことができるのは」
「もう一人いるだろ。ここに」
孝仁に軽く頭を撫でられる。どうやら梢のことを指しているようだ。
「……わ、私は振り回してませんよ」
「本人は自覚なしか。まあ、今はそういうことにしておこう」
納得していないようだが、梢からすれば振り回しているのは孝仁の方だ。しかし、それを言ったらきっと藪蛇になる。ここはグッと我慢し、沈黙を選んだ。
孝仁はさらに言及してくることはなく、スイに視線を移して呼びかけている。
いつもなら孝仁にベッタリのスイが、部屋の隅っこでそっぽを向いている。
「先ほど爪切りをしたから怒っているんだ」
「えっ、あんなにわかりやすく怒るんですか?」
こちらの会話に反応して耳は動いているが、顔は完全に反対を向いている。目もどことなく細くなっているように見える。
「感情表現は豊かなんだ。嫌なことがあれば怒るし、嬉しいことがあれば喜ぶ」
うさぎは大人しいイメージが強く、あまり変化はないものだと思い込んでいた。だが、今のスイを見ると、しっかりと態度に感情が表れている。
「知らなかった……ふふっ、本当に拗ねてる。スイちゃんにとっては災難だったんでしょうけど、かわいいですね」
「俺は振り回されっぱなしだがな」
「孝仁さんがですか? スイちゃんだけですね。そんなことができるのは」
「もう一人いるだろ。ここに」
孝仁に軽く頭を撫でられる。どうやら梢のことを指しているようだ。
「……わ、私は振り回してませんよ」
「本人は自覚なしか。まあ、今はそういうことにしておこう」
納得していないようだが、梢からすれば振り回しているのは孝仁の方だ。しかし、それを言ったらきっと藪蛇になる。ここはグッと我慢し、沈黙を選んだ。
孝仁はさらに言及してくることはなく、スイに視線を移して呼びかけている。