鬼上司のバニーガール ~部長、あなたが撫でているのは愛兎ではなくあなたの部下です~
「これにて授賞式を終了します。なお、商品本部とマーケティング部の方はこのままホールに残ってください。そのほかの部署はご退場ください」

 多くの社員がぞろぞろと会場を出て行く。梢はその様子を見ながら、小さく首を傾げた。

「なにがあるんですかね?」
「わからない。部長はなにも言ってなかったしね」

 なぜ商品本部とマーケティング部だけ残されているのだろうか。考えても、その理由はわからない。梢と篠田以外の人も同じように疑問に思っているのか、皆不思議そうな顔をしている。

「それよりも! 牧野ちゃん、おめでとう。本当にすごい。よく頑張ったね!」
「ありがとうございます。社長賞は予想外でしたけど、めちゃくちゃ嬉しいです。本当に頑張ってよかった」

 嬉しくて、表情が緩む。

 篠田と二人で表彰状を眺めながら喜んでいたら、前方へ移動するよう指示が流れた。残った人らがぞろぞろと前の方へと移動していく。ほかの部署の人間は全員会場を後にした。

 いったいなにが始まるのだろうか。壇上に注目すると、孝仁が一人だけ前へと足を踏み出した。
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