鬼上司のバニーガール ~部長、あなたが撫でているのは愛兎ではなくあなたの部下です~
 その後、たくさんの人から祝われたり、からかわれたりする中、今日の仕事を終えた梢は自宅に帰った後、支度をしてから孝仁宅へと赴いた。

 リビングテーブルに並べられた豪華な料理の数々。梢の社長賞受賞を祝って、孝仁が作ってくれたものだ。

「梢、おめでとう。俺も君の企画書を見たが、本当によくできていた。最後まで粘った甲斐があったな」
「ありがとうございます。すごく嬉しいですし、とても楽しかったです。あの企画を思いついたのは、孝仁さんとスイちゃんのおかげなんですよ。どうやらスイちゃんは私にも幸せをくれるみたいです」
「梢もこれから家族になるんだ。当然だろう」
「そ、それって……」

 家族という響きに胸がときめく。この場合、意味するところは一つだと思うが、孝仁の真意はどうなのだろうか。あの場で彼はその点について触れてはこなかった。

 まったく焦っているわけではないが、二人の未来にその道があると彼にも思っていてほしい。まだ恋人としても半人前だが、今日梢が口にした言葉に嘘はない。これからもずっと彼の隣にいたいと思っている。

 梢は期待と不安を抱きながら、孝仁を見つめる。

「まさか君に先を越されるとは思わなかった。梢は本当に俺を驚かせる」

 孝仁はそんな台詞を口にしながら椅子から立ち上がる。梢の真横に来たかと思うと、台座にはめられた指輪を差し出してきた。
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