鬼上司のバニーガール ~部長、あなたが撫でているのは愛兎ではなくあなたの部下です~
 夕飯を終え、スイと過ごす極上のひととき。スイは部屋の隅で丸くなって座っている。

 少し前まで楽しそうにはしゃいでいたが、今は疲れたのか丸まって動かない。

 だんだんと目が細くなってきたかと思うと、うつらうつら舟を漕ぎ始めた。

「孝仁さん! スイちゃんがウトウトしてますよ。かわいいですね」
「ああ、かわいいな。本当にかわいい」
「あ、あの、孝仁さん? なんでこっちを見て……?」

 孝仁はなぜか梢を見つめながら「かわいい」と言っている。

「君がかわいいからだ」
「いや、かわいいのはスイちゃんで……」
「梢もかわいいだろ。うさぎみたいに表情が豊かで」

 スイにするように、梢の頭を優しく撫でてくる。初めてここを訪れたときと同じだ。この人は本当に梢をうさぎとでも思っているのだろうか。

「私はうさぎじゃありませんよ」
「いや、君はうさぎみたいにかわいくて愛おしい。さしずめ、俺だけのバニーガールといったところか」
「バ、バニーガールってなに言ってるんですか……」

 破廉恥な衣装を想像して顔が熱くなる。うさぎみたいと言われても悪い気はしないが、バニーガールはどうなのだろうか。あの衣装を否定するわけではないが、梢にはハードルが高い。
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