至上最幸の恋
いや、なにを考えているんだオレは。彼女との関係は、この旅限りだ。ラウロとは違う。
エリサ自身がどう考えているかは分からないが、少なくともオレは超遠距離恋愛をするつもりは一切ない。これはあくまでも、旅の思い出の一部だ。
そう、この景色と同じ。オレの心と、スケッチブックの中に残るだけ。
次第に雨が弱まってきた。予報通りだな。
しばらく窓から見える景色を夢中で描いたあと、市民公園へ向かった。
「あ、瑛士さん!」
まだ約束の30分前だが、エリサは先に着いていた。
彼女がベンチから立ち上がった瞬間、雲の隙間から光が差し込んだ。本当に妖精のようだな。
「早いな」
「楽しみすぎて、2時間も前に来てしまいました」
さすがにそれは早すぎないか。2時間も、ここでなにをしていたんだ。また歌でも口ずさんでいたのだろうか。
エリサの表情はいつも通り明るい。長時間待っていたわりには、疲れている様子はなかった。
「雨、上がりましたね」
「そうだな。雨のウィーンも見られてよかったよ。景色が柔らかく見えるし、緑が鮮やかだ」
「ええ、素敵でしょう? この時季は風が吹いて荒れる日もあるのですが、今日は穏やかでしっとりした雨でしたね」
荒れた景色も見てみたいものだが、あと数日の滞在で叶うだろうか。旅費に余裕がないので、延長はできない。
エリサ自身がどう考えているかは分からないが、少なくともオレは超遠距離恋愛をするつもりは一切ない。これはあくまでも、旅の思い出の一部だ。
そう、この景色と同じ。オレの心と、スケッチブックの中に残るだけ。
次第に雨が弱まってきた。予報通りだな。
しばらく窓から見える景色を夢中で描いたあと、市民公園へ向かった。
「あ、瑛士さん!」
まだ約束の30分前だが、エリサは先に着いていた。
彼女がベンチから立ち上がった瞬間、雲の隙間から光が差し込んだ。本当に妖精のようだな。
「早いな」
「楽しみすぎて、2時間も前に来てしまいました」
さすがにそれは早すぎないか。2時間も、ここでなにをしていたんだ。また歌でも口ずさんでいたのだろうか。
エリサの表情はいつも通り明るい。長時間待っていたわりには、疲れている様子はなかった。
「雨、上がりましたね」
「そうだな。雨のウィーンも見られてよかったよ。景色が柔らかく見えるし、緑が鮮やかだ」
「ええ、素敵でしょう? この時季は風が吹いて荒れる日もあるのですが、今日は穏やかでしっとりした雨でしたね」
荒れた景色も見てみたいものだが、あと数日の滞在で叶うだろうか。旅費に余裕がないので、延長はできない。