至上最幸の恋
「謝礼代わりってわけじゃねぇんだけど……」

 ラッピングされた箱をテーブルの上に置くと、エリサはそれを見て首を傾げた。

「これは……私に、ですか?」
「ああ。いろいろ食わせてもらったし、なにか返したくてさ。プレゼントっつーと大袈裟だけど……とりあえず、開けてみて」

 言いながら、少し不安になってきた。
 いろいろ悩んだ挙句、結局食べ物ではなく雑貨を買ってしまった。インスピレーションだけで選んだが、果たして気に入ってくれるのだろうか。

 エリサが丁寧に包装紙を開けていく。そして箱の中身を見て、感嘆の声をあげた。

「まぁ、素敵なオルゴール!」

 グランドピアノを模した、ゼンマイ式のオルゴール。目にした瞬間、これだと思った。

「たまたま通りかかった雑貨屋で見つけてな。なんとなく、エリサの顔が浮かんで……」

 いやいや、なにを言っているんだオレは。さすがに気持ち悪いぞ。

 しかしエリサは、嬉しそうに頬を赤らめた。

「どのような曲か聴いてみたいところですが……お店のご迷惑かもしれないので、帰ってからのお楽しみにいたします」

 そういえば値札に曲名も書いてあったが、ドイツ語が読めないので分からなかった。店主曰く、女性へ贈るのにピッタリらしい。
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