恋を知らない侯爵令嬢は裏切りの婚約者と婚約解消し、辺境地セカンドライフで溺愛される
いいにくそうな様子を見るに、おそらく、なにかしら外聞の悪い事情が起きたのだろう。
婚約を結んでいなかったのであれば不貞ではないとはいえ、婚約が決まりかけていた令嬢からしてみれば、心が痛むどころではない。
アルフレッドのお母様を思い出し、その姿に私自身を重ねた。
私はフェリクスに裏切られ時、結婚に絶望しか感じなかった。逃げ出したいのに逃げ出せない。その辛さを思い出すと、今でも苦しくなる。
「悲しみに暮れるお嬢様に手を差し伸べられたのが、アルフレッド様の御父上です。ご令嬢と年齢は離れていましたが、奇しくも破談になっていたそうで……」
私に「アルフレッドを頼みます」といって朗らかに微笑んでいたお義父様の姿を思い出し、胸が熱くなった。きっと、アルフレッドの優しさはお義父様譲りなのね。
「お嬢様は喜ばれましたが、子爵家に嫁ぐというのは少々外聞も悪うございまして」
メイドが言葉を濁した。
婚約を結んでいなかったのであれば不貞ではないとはいえ、婚約が決まりかけていた令嬢からしてみれば、心が痛むどころではない。
アルフレッドのお母様を思い出し、その姿に私自身を重ねた。
私はフェリクスに裏切られ時、結婚に絶望しか感じなかった。逃げ出したいのに逃げ出せない。その辛さを思い出すと、今でも苦しくなる。
「悲しみに暮れるお嬢様に手を差し伸べられたのが、アルフレッド様の御父上です。ご令嬢と年齢は離れていましたが、奇しくも破談になっていたそうで……」
私に「アルフレッドを頼みます」といって朗らかに微笑んでいたお義父様の姿を思い出し、胸が熱くなった。きっと、アルフレッドの優しさはお義父様譲りなのね。
「お嬢様は喜ばれましたが、子爵家に嫁ぐというのは少々外聞も悪うございまして」
メイドが言葉を濁した。