恋を知らない侯爵令嬢は裏切りの婚約者と婚約解消し、辺境地セカンドライフで溺愛される
家格の壁はどうしてもある。きっと、アルフレッドがバークレー家を継ぐことになっていたら、私の父は結婚を認めなかったと思う。遠く離れたとしても、辺境伯家だから許して下さった。
貴族というのは、そういうところがあるのよね。
きっと、アルフレッドのご両親が結婚に至るまでは、いろいろな問題を乗り越えたのだろう。これ以上それをメイドから聞き出すのは憚られる。
小さく頷くと、メイドは「申し訳ありません」と呟いた。
「謝らないで。私が無理に訊き出したのだから」
「リリーステラ様……ヴァネッサ様は、ご子息様を亡くしてから、いつもどこか寂しそうでした。それが、アルフレッド様とリリーステラ様がいらっしゃってからは、とてもよく笑って下さるようになったのです」
「ご子息様とアルフレッド様のご年齢が近いこともあり、お屋敷にやっと、時が動き出したようにございます」
メイドたちがうんうんと頷く。
時が動き出した……ヴァネッサ様の「でも、私が生きている間に、赤子を抱かせてくださいね」という言葉に込められた思いが、重くのしかかった。
貴族というのは、そういうところがあるのよね。
きっと、アルフレッドのご両親が結婚に至るまでは、いろいろな問題を乗り越えたのだろう。これ以上それをメイドから聞き出すのは憚られる。
小さく頷くと、メイドは「申し訳ありません」と呟いた。
「謝らないで。私が無理に訊き出したのだから」
「リリーステラ様……ヴァネッサ様は、ご子息様を亡くしてから、いつもどこか寂しそうでした。それが、アルフレッド様とリリーステラ様がいらっしゃってからは、とてもよく笑って下さるようになったのです」
「ご子息様とアルフレッド様のご年齢が近いこともあり、お屋敷にやっと、時が動き出したようにございます」
メイドたちがうんうんと頷く。
時が動き出した……ヴァネッサ様の「でも、私が生きている間に、赤子を抱かせてくださいね」という言葉に込められた思いが、重くのしかかった。