恋を知らない侯爵令嬢は裏切りの婚約者と婚約解消し、辺境地セカンドライフで溺愛される
緊張が漂う声音に、ただ静かに頷いた。
アルフレッドは深く息を吸うと、重い口を開いた。
「元婚約者であるフェリクスが出奔しました」
一瞬、なにを告げられたのか理解できなかった。
フェリクスが出奔って……ダイアナと真実の愛を貫いて、結婚したんじゃなかったの?
「リリーに危害を加えないよう警戒に当たらせます」
「ま、待って。どういうこと? 私に危害を加えるって……」
てっきり、私のわがままでアルフレッドに余計な負担をかけているものだとばかり思っていたから、突然のことに理解が及ばない。
私に危害を加えるって、こっちに向かっているの?
あの二人が住んでいる地方からクラレンス辺境伯領まで、馬車を使っても一か月以上かかるわよ。乗合馬車を使うにしろ、それなりに旅費だってかかるわ。それをフェリクスが用意できるとは思えない。ダイアナも一緒なら、二人分の旅費なんて、絶対無理だわ。
「王都にいた頃ならまだわかるけど、今はあり得ないわよ。心配しすぎよ」
「あの娘はとっくにフェリクスを捨て、商人の妻となっています」
アルフレッドは深く息を吸うと、重い口を開いた。
「元婚約者であるフェリクスが出奔しました」
一瞬、なにを告げられたのか理解できなかった。
フェリクスが出奔って……ダイアナと真実の愛を貫いて、結婚したんじゃなかったの?
「リリーに危害を加えないよう警戒に当たらせます」
「ま、待って。どういうこと? 私に危害を加えるって……」
てっきり、私のわがままでアルフレッドに余計な負担をかけているものだとばかり思っていたから、突然のことに理解が及ばない。
私に危害を加えるって、こっちに向かっているの?
あの二人が住んでいる地方からクラレンス辺境伯領まで、馬車を使っても一か月以上かかるわよ。乗合馬車を使うにしろ、それなりに旅費だってかかるわ。それをフェリクスが用意できるとは思えない。ダイアナも一緒なら、二人分の旅費なんて、絶対無理だわ。
「王都にいた頃ならまだわかるけど、今はあり得ないわよ。心配しすぎよ」
「あの娘はとっくにフェリクスを捨て、商人の妻となっています」