恋を知らない侯爵令嬢は裏切りの婚約者と婚約解消し、辺境地セカンドライフで溺愛される
息を呑み、赤い印が浮かび上がった扉を見つめた。紋様とともに浮かび上がる印はまるで、錠前のようだ。
カチッと鍵が回されたような音がすると、扉はひとりでに開いた。
アルフレッドに促されて部屋に入ると、ほのかな明かりが灯った。
簡素な部屋の壁には棚があり、薬草や魔法薬瓶が並んでいる。
私が部屋の様子を見渡していると、手を放したアルフレッドは床に跪き、カーペットを捲った。すると、そこに刻まれた魔法陣があった。
「これが、転移の魔法陣?」
「そうです。──さあ、こちらに」
魔法陣の中央へ招かれ、緊張しながらアルフレッドに寄り添うと、足元から銀色に輝く光が吹き上がった。
風が吹き上がり、スカートがふわりと膨れ上がる。それを押さえていると、聞き馴染みのない詠唱が聞こえてきた。
直後だった。
体が宙に浮き上がるような感覚にふらつくと、大きな手が私の腰を抱えるように添えられた。ぐっと引き寄せられ、アルフレッドの胸に顔を埋めるようになった。
「少し、目を瞑っていてください」
「目を?」
「ええ。目を開けていたら酔いますよ」
いわれたとおりに瞳を閉ざすと、急な耳鳴りに襲われた。
カチッと鍵が回されたような音がすると、扉はひとりでに開いた。
アルフレッドに促されて部屋に入ると、ほのかな明かりが灯った。
簡素な部屋の壁には棚があり、薬草や魔法薬瓶が並んでいる。
私が部屋の様子を見渡していると、手を放したアルフレッドは床に跪き、カーペットを捲った。すると、そこに刻まれた魔法陣があった。
「これが、転移の魔法陣?」
「そうです。──さあ、こちらに」
魔法陣の中央へ招かれ、緊張しながらアルフレッドに寄り添うと、足元から銀色に輝く光が吹き上がった。
風が吹き上がり、スカートがふわりと膨れ上がる。それを押さえていると、聞き馴染みのない詠唱が聞こえてきた。
直後だった。
体が宙に浮き上がるような感覚にふらつくと、大きな手が私の腰を抱えるように添えられた。ぐっと引き寄せられ、アルフレッドの胸に顔を埋めるようになった。
「少し、目を瞑っていてください」
「目を?」
「ええ。目を開けていたら酔いますよ」
いわれたとおりに瞳を閉ざすと、急な耳鳴りに襲われた。