恋を知らない侯爵令嬢は裏切りの婚約者と婚約解消し、辺境地セカンドライフで溺愛される
「魔核は守っているだけなの」
「……守っている?」
「どうして、それで魔物が引きつけられてるかはわからない。でも、フェリクスを守っているの!」
「だとしても、止めなければアデルノアは」
「わかってる! でも……助けないと」
お願いだからと呟くと、きらめいていた魔力の輝きが音もなく消えた。
アルフレッドの腕を放して踵を返した。壊れかけた籠の中でフェリクスを抱きしめる幻影へと近づく。
『……助けたい』
それは枝葉が風に揺らされたような、かすかな音だった。
「貴女は、この塔ね。どうして、フェリクスを守っているの?」
『……久しぶりの悲しい人』
「悲しい人?」
『……悲しい人、来なくなった……ずっと、孤独だった』
風が舞い、辺りに霧が立ち込めた。
すると、そこに床で蹲る少女が映し出された。少女は祈りの言葉を呟き続けている。泣きながら誰かの幸せを願っている。
泣いていた少女の前に、ぼんやりとした影が現れる。それに手を伸ばした少女は泣き止み、輝かしい光に包み込まれた。
その後も、泣いて祈る生贄と影の姿が現れては消えた。
「……守っている?」
「どうして、それで魔物が引きつけられてるかはわからない。でも、フェリクスを守っているの!」
「だとしても、止めなければアデルノアは」
「わかってる! でも……助けないと」
お願いだからと呟くと、きらめいていた魔力の輝きが音もなく消えた。
アルフレッドの腕を放して踵を返した。壊れかけた籠の中でフェリクスを抱きしめる幻影へと近づく。
『……助けたい』
それは枝葉が風に揺らされたような、かすかな音だった。
「貴女は、この塔ね。どうして、フェリクスを守っているの?」
『……久しぶりの悲しい人』
「悲しい人?」
『……悲しい人、来なくなった……ずっと、孤独だった』
風が舞い、辺りに霧が立ち込めた。
すると、そこに床で蹲る少女が映し出された。少女は祈りの言葉を呟き続けている。泣きながら誰かの幸せを願っている。
泣いていた少女の前に、ぼんやりとした影が現れる。それに手を伸ばした少女は泣き止み、輝かしい光に包み込まれた。
その後も、泣いて祈る生贄と影の姿が現れては消えた。