恋を知らない侯爵令嬢は裏切りの婚約者と婚約解消し、辺境地セカンドライフで溺愛される
裏切られてあんなに悲しくて、苦しかったのに、それは欠片も私の中になかった。お父様とお母様、お姉様にロスリーヴ侯爵様、クラレンス辺境伯家の人たち──皆のおかげで、私は毎日が楽しくなった。フェリクスのことを忘れるほどに。
「フェリクスにも、私と同じように悲しみを忘れられる日が来るといいのだけど」
ぼんやりとしている様子を見ながら囁けば、アルフレッドは短く「ああ」とだけ頷いた。
それから森を抜けて街に戻る間、運のいいことに魔狼に出くわすこともなく、夕暮れ前には長老の屋敷に到着できた。
塔で起きたことを報告すると、長老がフェリクスを預かりたいと申し出た。それにアルフレッドは難色を示したけど、レスターさんの身近に置いた方が監視もしやすいという言葉で、ひとまず長老に任せてオーランド伯爵と連絡を取ることになった。
長老がフェリクスに「塔へ祈りに行きましょう」といえば、彼は静かに頷いた。その姿に少しだけ希望を感じることができた。
「フェリクスにも、私と同じように悲しみを忘れられる日が来るといいのだけど」
ぼんやりとしている様子を見ながら囁けば、アルフレッドは短く「ああ」とだけ頷いた。
それから森を抜けて街に戻る間、運のいいことに魔狼に出くわすこともなく、夕暮れ前には長老の屋敷に到着できた。
塔で起きたことを報告すると、長老がフェリクスを預かりたいと申し出た。それにアルフレッドは難色を示したけど、レスターさんの身近に置いた方が監視もしやすいという言葉で、ひとまず長老に任せてオーランド伯爵と連絡を取ることになった。
長老がフェリクスに「塔へ祈りに行きましょう」といえば、彼は静かに頷いた。その姿に少しだけ希望を感じることができた。