恋を知らない侯爵令嬢は裏切りの婚約者と婚約解消し、辺境地セカンドライフで溺愛される
 耳たぶに熱い吐息と唇が触れ、ぴちゃりと水音が響く。その度に、ぞくぞくと背筋が痺れて息ができなくなった。
 首筋を吸われ、熱い舌が肌をなぞる。

 唇を噛んでこぼれそうになる声を飲み込むと、アルフレッドの顔が近づき、閉ざした唇を舐められた。

「噛んでではいけませんよ」
「……だって」
「唇が切れたら大変でしょ」
「それなら、ちょっと待って……んんっ──!?」

 私にお願いをする間も与えず、アルフレッドは口を塞いだ。何度も角度を変えて啄み、熱をもった舌を絡める。
 それからナイトドレスはあっという間に脱がされ、体中を優しく撫でられながら、キスをされた。
 口を噛もうものならキスで抉じ開けられ、手で覆うものなら指を絡めてベッドに押さえつけられ。

「……はぁ、あっ……ダメ、もう、やめっ……アルフレッド」
「どうしてですか?」

 ダメといいながら抵抗する力はなくて、アルフレッドのシャツを掴んで、身体を走る痺れを堪えた。

「キス、好きですよね?」
「……そうだけど……声、でちゃ、んんっ」
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