恋を知らない侯爵令嬢は裏切りの婚約者と婚約解消し、辺境地セカンドライフで溺愛される
お母様は、ドレスが汚れるのも構わずに私を胸へと引き寄せて下さった。こうして抱きしめられるのは、学園へ通うようになる前、十二の頃が最後だったかしら。
あれから五年すぎたけど、お母様の腕の中は変わらず温かかった。
目を閉じれば、穏やかで心地よい鼓動が聞こえてくる。
「貴女は何も悪くはありませんよ」
「でも、婚約は……」
「私たちは、貴女の幸せを願って婚約者を選びました。まだ幼かった貴女は、初めてフェリクスに会った時、とても可愛らしく笑ったのよ。オーランド伯爵も誠実な方だし、きっと幸せになるだろうと信じて……」
そっと顔をあげると、お母様は瞳にうっすらと涙を浮かべて微笑んでいた。
髪を撫でる指先から、優しさが伝わってくる。
あれから五年すぎたけど、お母様の腕の中は変わらず温かかった。
目を閉じれば、穏やかで心地よい鼓動が聞こえてくる。
「貴女は何も悪くはありませんよ」
「でも、婚約は……」
「私たちは、貴女の幸せを願って婚約者を選びました。まだ幼かった貴女は、初めてフェリクスに会った時、とても可愛らしく笑ったのよ。オーランド伯爵も誠実な方だし、きっと幸せになるだろうと信じて……」
そっと顔をあげると、お母様は瞳にうっすらと涙を浮かべて微笑んでいた。
髪を撫でる指先から、優しさが伝わってくる。