座敷牢令嬢は今日も謎を解く
秀雄としても、キヨを気に入るかどうか品定めしたいはずなのに。
「さぁ、秀雄はこっちよ」
義母に言われて家の中へ上がる。
広い廊下の左右には高価な花瓶が置かれて花が飾られている。

しかしキヨが中へ入っても誰の出迎えもなかった。
こんなお屋敷で女中がいないのはおかしい。
今日は特別な日だから、みんな忙しく立ち働いているんだろうか。

そんなことを思いつつふたりの後をついて歩くと、大きな渡り廊下に出てきた。
その前で足を止めてとまどった表情を浮かべるキヨ。
キヨの屋敷にも渡り廊下はあるが、その先は離れになっていて使用人たちが寝起きする場所になっている。
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