絶対零度の王子殿下は、訳アリ男装令嬢を愛して離さない
「――んだ今のは……、シールドだと? こんな強力な魔法が使えたのか?」
顔を上げると、セレナの半径一メートルほどを囲うようにドーム状の壁のようなものができていた。
(よかった……発動してくれた……)
上手く発動できたことと、男が離れたことにセレナはほっとするが、まだ安心はできない。この魔道具の効力は一次的なものだとアンリに聞かされていた。このシールドがある内にこの状況から脱しなければとセレナは必死に動かそうとするが、なおも体は言うことを聞いてくれなくて愕然とする。
「いや……これは君の魔力ではないな……ということは……くそっ! こんなときまであいつに邪魔されるのか!」
激情した男はシールドに手をかざしてなにかをつぶやく。すると現れた光がシールドを覆っていく。シールドを怖そうとしている。
(どうしよう、どうしたら……っ)
焦るばかりで、なにも思いつかない。それに思いついたとしても、魔法を使えるこの男に対して、体を動かすことすらままならないセレナにできることなどなに一つないに等しい。
「だ、誰か……っ、けほっ」
助けを求めようにも、乾いた喉ではまともに喋ることすらできなくてむせてしまう。
ミシミシときしむ音に視線を上げると、シールドにヒビが入り始めていた。そのヒビが、少しずつ広がっていく。
「あ……」
そしてとうとう、耐えかねたシールドは粉々に砕け散り、跡形もなく消え去ってしまった。
「なかなか強力な魔道具だったな」
「い、いやだ……、来るな……んぐっ」
「おっと、叫ばれては困るよ」
また声と動きを封じられ、床に横たわるしかなす術がなくなったセレナに、男が跨り制服を脱がしにかかる。
顔を上げると、セレナの半径一メートルほどを囲うようにドーム状の壁のようなものができていた。
(よかった……発動してくれた……)
上手く発動できたことと、男が離れたことにセレナはほっとするが、まだ安心はできない。この魔道具の効力は一次的なものだとアンリに聞かされていた。このシールドがある内にこの状況から脱しなければとセレナは必死に動かそうとするが、なおも体は言うことを聞いてくれなくて愕然とする。
「いや……これは君の魔力ではないな……ということは……くそっ! こんなときまであいつに邪魔されるのか!」
激情した男はシールドに手をかざしてなにかをつぶやく。すると現れた光がシールドを覆っていく。シールドを怖そうとしている。
(どうしよう、どうしたら……っ)
焦るばかりで、なにも思いつかない。それに思いついたとしても、魔法を使えるこの男に対して、体を動かすことすらままならないセレナにできることなどなに一つないに等しい。
「だ、誰か……っ、けほっ」
助けを求めようにも、乾いた喉ではまともに喋ることすらできなくてむせてしまう。
ミシミシときしむ音に視線を上げると、シールドにヒビが入り始めていた。そのヒビが、少しずつ広がっていく。
「あ……」
そしてとうとう、耐えかねたシールドは粉々に砕け散り、跡形もなく消え去ってしまった。
「なかなか強力な魔道具だったな」
「い、いやだ……、来るな……んぐっ」
「おっと、叫ばれては困るよ」
また声と動きを封じられ、床に横たわるしかなす術がなくなったセレナに、男が跨り制服を脱がしにかかる。