兄の結婚式で久しぶりに会った初恋の人と0日婚ということでお願いします
「何か持って来ようか?私はたくさん食べたけど」
「いや、大丈夫、ありがとう」
「大変だね」
「今日は外部の会社関係だからな、年明けてから1月下旬に社員のパーティーもある、まあそっちの方が大変だけどさ」
「へぇ、今日より大変なんだ」
「うん、籍入れて家族としてなら香穂理ちゃんも連れて行けるんだけどな」
「ん?何の席?」
「入籍っていう籍」
「は?私学生だよ?」
「学生結婚だって普通にあるよ」
「普通じゃないでしょ、その妊娠とか…」
「妊娠してなくてもする人はいると思うけどな、俺が働いてるんだから生活には困らないし、バイトの時間を勉強に使えるメリットも俺ならあると思う、一級取りたいなら大学院に進んだ方が断然就職には有利だしな、俺なら院の学費も払える」
「ち、ちょっと、今する話じゃないよ」
「あー、そっか、ごめん…考えていた事をつい喋っちゃった(笑)」
「廉さん、びっくりさせないでよね」
香穂理は胸をなでおろした。
「ふっ、それだけ香穂理ちゃんと居ると気が抜ける、楽なんだよ(笑)」
「今は絶対に気抜いちゃいけないの!わかった?」
「うん」
廉さんが『うん』なんて可愛いんですけど…
香穂理はそっと隣の廉を見た。
廉さんは両手を前で組み、床を見ていた。
そういえば一緒に住み始めて、最近本気で笑った所を見たことないかも……お兄ちゃんの結婚式では結構笑顔は見たけど…
お仕事が忙しいからかな…明日からゆっくり出来るといいけど……
パーティーは終わり、私は先にマンションに帰る事になった。
廉さんはパーティーの事で実家で話し合いをするらしくて今日は実家に泊まるから気をつけて帰ることと言われた。
タクシーに乗せてもらい廉さんとバイバイをして香穂理はマンションに帰ったのだった。