兄の結婚式で久しぶりに会った初恋の人と0日婚ということでお願いします
「いや、悪い意味でもないだろう、お互いの利益の為なら……渡瀬建設には未来の1級建築士が入社するかもしれない、優秀な逸材はいつの時代でも会社としては欲しい所だ、今の時代は女性も大歓迎だ」
お父様が仰った。
「…廉さん」と香穂理は廉の方を向いた。
「まあ、俺は香穂理ちゃんと一緒になってもいいと思っている」
「本当に?廉」
お母様は嬉しそうで廉さんはこくんと頷いた。
食事を下げてお母様と有紗さんとキッチンで片付けをしていると有紗さんに謝られてしまった。
「ごめんなさい、酒グセが悪くて、普段は飲ませてないの、お正月とお盆だけ」
「あっ、いえ、大丈夫です」
「お互い普段遠慮してるからつい日頃のストレスが(笑)」
お母様も笑っている。
いつもの景色なんだろう…
「いくつ違いなんですか?」
「6つよ」
「お義母さん、廉さんは香穂理さんに話してないんですね」
「そうなの、だから私から言うのも」
「どういう事ですか?」
お母様は私の手を握った。
「私はまた廉と訪ねてくるのを待ってるからね、香穂理さん」
「……はい」
廉さんに聞けって事よね、それはきっと渡瀬家に入らないと教える事が出来ない話……
「香穂理ちゃん、そろそろ帰ろうか」
廉さんが顔を出した。
「あっ、はい!すみません、お邪魔しました」
玄関まで2人は見送ってくれて渡瀬家を出たのだった。
「ちょっと素の廉さんが見れた(笑)」
「そう?いつも酒飲むと絡まれる(笑)」
「たまに兄弟喧嘩もいいんじゃない(笑)」
「そうかな、あんなの喧嘩でもないけどな、香穂理ちゃんは達矢と喧嘩する?」
「ほとんどしないですね、年がやっぱり離れているとお兄ちゃんには敵わないし、お兄ちゃんは可愛がってくれて喧嘩にはならないかな」
「同性と異性でも違うしな」
「はい」
マンションに到着して明日の出る時間を確認する。
「今日も一緒に寝る?(笑)」
「いえ、すみませんでした、記憶がなくて、ゆっくり寝てください、睡眠大事です、明日は長時間の運転になりますから」
「わかった、また、一緒に寝ような(笑)おやすみ」
「おやすみなさい」
お互いの部屋に入って行った。