兄の結婚式で久しぶりに会った初恋の人と0日婚ということでお願いします
10話 ご挨拶
次の日、廉さんの方が早起きをしていてカフェオレをいれてくれた。
昨日廉さんの実家に手土産で持って行った高級羊羹を香穂理の実家にも廉さんは買ってくれていて…本当に気が利く人だなぁと改めて感心する。
「何か、緊張してあまり眠れなかった(笑)」
「廉さんが?」
「俺だって緊張するよ、どう話せばわかってもらえるかなとか、反対されたらどうしようかなとか…」
香穂理は食パンを焼きながら廉を見た。
「廉さんは昨日の言葉は本当なの?そのご両親を安心させたいとか…」
「あぁ、香穂理ちゃんと一緒になってもいいって話?」
「うん」
「前にも言ったけどパーティーで女性を紹介されてもいいと思ってたんだ、付き合いが長いと疲れる…かといってその人を大事にしないって訳じゃない、でも達矢と話してるとやっぱり香穂理ちゃんの事を聞いちゃうんだ、ずっと会ってないのにさ」
香穂理はバターを塗り始め、先に廉さんにパンを渡した。
「ありがとう、今一緒に住んでみて凄く心地よいと思ってるよ、俺は……香穂理ちゃんはどう?」
「うーん、私も思ったより普通に過ごせてると思う…タワマンなんて自分じゃ一生住めないのに」
「それは頑張り次第だよ、でも香穂理ちゃんはお金目的で1級建築士を目指すんじゃないもんな」
「そう…それを元彼は理解してくれなくて、やっぱり男のプライド?自分より稼ぐであろうと思われる事?まだ取れた訳でもないのに…」
「それは仕方ないよ、だから俺なら気にする必要はないだろ?」
「それはそう…お兄ちゃんや廉さんみたいに高校の時から勉強してなかったから焦る気持ちもあって、院にも行けるかどうか基準もまだわからない」
「それは俺が教えるよ、だからいいパートナーになれると思う」
「そうね…考えるね(笑)いただきます」
香穂理はすっきりとした気分になりパンを頬張った。