兄の結婚式で久しぶりに会った初恋の人と0日婚ということでお願いします
香穂理はキッチンでコーヒーを入れる準備をする。
「俺がするよ」
廉さんが寄ってきてくれた。
「ありがとう…ちょっとお兄ちゃんと二人で話してもいい?」
「いいよ」
香穂理はお兄ちゃんの服を引っ張ると香穂理の部屋へ入れた。
「どうした?まだ体調悪いか?病院行くか?」
「お兄ちゃんに聞きたい事があって」
「うん」
「…大学院に行きたかった?」
「なんだ、いきなり」
「実家に廉さんと行ったの…お兄ちゃんも多分行きたかっただろうって聞いた、私にまだお金がかかるから我慢したんでしょ、それなのに私が行ってもいいのかな」
「それは香穂理の人生だし行くべきだと思うよ」
「奨学金か廉さんと結婚して行くべきか迷っちゃって…ぐずっ」
「結婚の話まで出てるのか?」
こくんと香穂理は頷いた。
「付き合ってるのか?」
香穂理は首を横に振った。
「でも私と一緒になりたいとは言ってくれてるし、バイトもやめて学生結婚して勉強に集中することができるって言ってくれるし私の夢の為にって…」
「親は何か言ってた?」
「ううん、でも大学院にお金を出すのは難しいって、もう定年だからって」
「あー、そうなんだよな、親父は今年定年だ…香穂理が院に行きたいならお兄ちゃんがお金出してもいいと思ってた」
「そうなの?」
「まあ、社会人になってから貯めてきたからな、生活できるメドが立ったから結婚したし、それにしても廉が学生結婚を薦めるとはちょっと以外だったかな」
「うん、この前のパーティーの時、お見合いとか紹介されてもいいと思ったんだって、でも私に会って気が変わったみたい」
「あー、落ち着きたいとは前から実は言ってた」
香穂理は気になる事を聞いてみた。
「お兄ちゃん、由奈さんて聞いたことある?」
「……ある、廉の1番長く付き合った元カノ」
「やっぱりか…昨日酔って帰ってきて私の事を由奈って呼んだの、当然廉さんは気づいてないよ、でも忘れられない人がいるのはわかるんだ」
香穂理は涙を拭った。