兄の結婚式で久しぶりに会った初恋の人と0日婚ということでお願いします
香穂理が手を突っ込みボールを握ると
「えっ、1番!」
周りからオーと拍手がおきた。
「おめでとうございます、ペアで温泉旅行、3泊4日の旅が当たりました〜」
「えー、嬉しい」
司会の方は私のバッジを見て、親族の方ですね、差し支えなければどなたの親族でしょうか?
「はい、渡瀬廉の妻です!」
「おー、あの渡瀬課長が結婚ですか、これは来月の社内報にも載りますね」
「恥ずかしい…」
「みなさんが興味あるみたいなので少し質問いいですか?」
「あ、はい」
「お付き合いされてどのくらいですか?」
「えーっと0日婚です」
「はい?」
「付き合ってなかったんです、でも11月に再会をしましてある事情で同居してこの前の誕生日に私から…恥ずかしいですが」
「数々の女性からのアプローチを受けていたあの課長を射止めた方なのですね、一言課長にどうぞ」
「廉さーん、これで新婚旅行に行こうね〜、休みくださーい」
「うちには結婚休暇があるので大丈夫ですよ(笑)」
「良かった(笑)」
廉は腹を抱えて笑っていて、周りの同僚達からも
「おい、可愛い嫁さんだな」と言われていた。
目録をもらいステージから小走りで廉の所に戻った。
「廉さん、やったよ」
ぴょんぴょんと飛び跳ねて目録を見せた。
「凄いな、俺の嫁さんは(笑)」
「いぇーい」
手を出してタッチしようと合わせると手を握られ抱きしめられた。
「香穂理ちゃん、好きだよ」
「私も、ふふっ」
周りに聞こえないように耳元で囁きあった。
初めて廉さんが気持ちを言ってくれた。
自分も中々言えなかったけど夫婦になってから言える事もあるんだ…
「ねぇ、廉さん、写真いっぱい撮られてるくない?」
「仕方ないだろ、でもどうせならこれを社内報に載せて貰おう」
「そうだね、でもそろそろ離れない?」
2人は離れると廉が肩を抱いて香穂理のおでこにキスをした。
ひゅーひゅーと指笛が鳴り拍手が起こっていた。