兄の結婚式で久しぶりに会った初恋の人と0日婚ということでお願いします
16話 これからの2人
パーティーが終わり2人はマンションに戻ってきた。
1度ソファに座り『ふぅ』と一緒に息をつく。
「やっと終わった…」
「うん、お疲れ様」
「疲れた」
廉は珍しく香穂理にもたれていった。
膝枕の体勢になると廉さんの肩をさすりながら香穂理は話した。
「渡瀬家にもきちんとご挨拶に行こうね」
「まあ、俺は別に……」
秘書課の方々にお母様が紹介してくれていずれ廉さんにも秘書がつくかもと言うと廉さんは興味がなさそうだった。
「結婚したからには話すけど…俺と兄貴は本当の兄弟じゃないんだ」
「うん」
「驚かないのか?」
「うーん、似てないし、何かあるのは知ってた、でもそれは廉から聞いてとお母様にお正月に言われてたの」
「そっか…簡単に言うと親父と前の奥さんの間に出来た子が兄貴で親父と再婚したのが俺の母親で俺が産まれたんだ」
「前の奥さまは?」
「事故で亡くなったそうだ、そして兄貴の足も事故の後遺症、仕事では義足をつけているけどこの前みたいにプライベートでは外して杖をついてたり、車椅子に乗ったりしているんだ」
「そうだったのね、でもちゃんとお仕事もしてるし、有紗さんというパートナーもいて幸せじゃないのかな」
「母さんは兄貴が結婚するまでつきっきりだったんだよ、社会に出る時に義足を作ることにして、それの練習と父さんの秘書で忙しくて俺を母さんの実家に預けたんだ」
「それで反抗期だったのね」
「そういう事」
廉さんは向きを変えて香穂理の腰を抱いた。
「実の子より渡瀬家の跡継ぎの方が大事なんだと思ったよ…正直、食事とか作らなくてもいいから東京にいたかった」
「お兄ちゃんが廉は一匹狼みたいだったって」
「まあ、別に仲良くしなくても大学で東京に戻るし3年間我慢すればいいやと思っていたからな、お節介な達矢に会うまでは(笑)」
「お節介…確かにわかる(笑)」
「香穂理ちゃんと遊ぶのも楽しかったな」
「私もだよ、あのね、お母様から伝えて欲しいって言葉があるの」
廉はピクっと一瞬体を振るわせた。