Existence *
見る光景からするとざっと10人以上は居る。

ワイワイ騒ぐ男ばっかの集まり。


「もーっ、楓さん遅いっすよ。どんだけ待たせるんすか?」


俺に気付いたアキが顔を顰めて、俺の肩にのしかかる。


「つか何、この集まり」


テーブルの上には鍋が置かれていて、その周りには沢山の料理が並べてある。

個々に分かれて座っていて、食べながら騒いでいる。


「俺の誕生日会っす」

「はい?お前、先月じゃなかったのかよ」

「わぁ。よくご存じで」

「昔からうざいくらい聞いてきたからな」

「なんすか、それ。もう今日は――…」

「あー、翔さん遅いっすよ、マジで」


アキの声を遮ってタケルの声が飛んでくる。


「一緒に食いましょうよ」

「いや、俺あっち行くわ」


カウンターに視線を移し、「えー、なんでっすかー」アキの不貞腐れた声を耳にしながらカウンターへ腰かけた。


「あら、翔くん久しぶりね。体調どう?」


座った俺に沙世さんが頬に笑みを作って俺を見つめる。


「いいよ」

「なら良かった。翔くんの分のご飯もちゃんとあるからね」


そう言って沙世さんは目の前に並べていく。


「つかよ、何この集まり」

「おいでーとか言ってたら、いつの間にかこんなになっちゃったのよ」

「むしろもう俺いらねぇじゃねぇかよ」

「なんでよ。翔くんは来なかったらほんとに来ないから、たまには顔見たくなるのよ」

「俺の顔見たところで何もねぇだろ」

「まぁまぁ、そんな事言わないの」

「つか、一人でこんなに作ったのかよ」


後ろを振り返り、辺りを見渡す。

並べてある数々の料理から沙世さんに視線を向ける。
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