推しで一途な婚約者は、国一番の人気者!つまり毎日が修羅場です。
3章「vs麗しきご令嬢」_15話:身体確認
「証言の確認をさせて欲しいの。先に言っておきたいのは、私はアルフレードを信じてる。あの映像の違和感が分からなくて。アルフレードに直接確認するしかなくて」
アンジュの瞳は真剣そのもの。色っぽさもない。急なお願いに度肝を抜かれたアルフレードも、落ち着きを取り戻した。が、何をして良いかわからない。
「全く構わないよ。…それ、で、服を脱げばいいのか、な?」
「えっと、下着姿になってもらって…あ、タオルを腰に巻いて。終わったら座って欲しいな」
アンジュはくるりと壁の方を向く。最低限の配慮だ。アルフレードはズボンを脱ぎ、腰にバスタオルを巻く。側から見れば実に奇妙な光景である。彼らの監視についた幻獣種も、不可思議な現場に立ち会い絶妙な表情である。
「終わった」とアルフレードに言われ、アンジュは彼に向き合う。アンジュが言った通りに、下着姿になり、腰にタオルを巻いたアルフレードがベッドに座っていた。彼の鍛え抜かれた筋肉が目の前にある。アンジュは顔に熱が集まっていくのを感じる。軽く振り、意識を切り替える。
「それでは失礼します」
タオルを少しまくり、直接確認していく。やはり、水面に写っていた内太ももに特徴的なホクロが見当たらない。
「アルフレードって、太ももに3つのホクロってある?ほら、冬の大三角、みたいな」
「いや?覚えがないけど」
アルフレードも不思議そうに首を傾げている。少し脚を上げ、自分でも確認する。左右見ても、無い物は無い。黒子が1ヶ月程度で消える訳がない。
「ちなみにさ。アルフレードって肌を見せる時間ってある?」
「仕事場で?シャワーは浴びるけど、ブースの中でだけだ。あとはタオルを巻くし。練習中でも、俺は脱がないし…」
軍の訓練ではしっかり服を着る。しかし個人の練習時間で動きやすさを重視して、上のみ動きやすいタンクトップ姿になる者もいるが、アルフレードは常に肌は隠してきた。
脱いだらギャラリーが出来て仕事にならなそうだな、とアンジュは心の中で思ったが言わなかった。
「ならアルフレードの情報を得るのは、シャワー室の時だけなのかな」
隠されている腰回りの情報は得にくいのではないか。変化魔法にも種類があるため、偽物がどの方法をとっているかは不明であるが、顔まわりや体つきまで正確に表現しているにも関わらず、特徴的な身体特徴を隠さないのは、そこの部分の情報がないからとも捉えることができる。
「他の場所も調べてみるか?もっと何かわかるかもしれない」
「ごもっとも。じゃあもう少しだけ良い?」
「アンジュなら、調べられても良い」
改めて状況を口に出されると流石に照れ臭い。ここで躊躇すれば今度は上司であるウィリアムが乗り込んでくるに違いない。彼は容赦しない。
「では、存分に」
存分に、もおかしいと思うが、アンジュはこの期に丁寧に調べることにした。背中も含めて、下心をないよう確認していく。
すると、今まで抱いていた違和感が確実に浮き彫りになる。
「やっぱり」
「何か、わかったか」
「うん。おかげでね。明日班長に共有するよ」
渦中にいる彼には、気づいたことは絶対に言うなときつく言われている。彼に漏らせば、どこかで偽物の耳に入ってしまう可能性があるからだ。その旨、アルフレードも納得している。
時間がかかってしまったが、これで証拠がさらに揃った。
アンジュはアルフレードの寝間着を颯爽と手渡すと、再び壁の方へと向くのであった。
翌日、アンジュはウィリアムたちに調査の報告をする。
アルフレードにはなかった特徴的な黒子のこと。
そして、令嬢の話していた特徴と、実際のアルフレードの特徴が逆転していることを。
アンジュの瞳は真剣そのもの。色っぽさもない。急なお願いに度肝を抜かれたアルフレードも、落ち着きを取り戻した。が、何をして良いかわからない。
「全く構わないよ。…それ、で、服を脱げばいいのか、な?」
「えっと、下着姿になってもらって…あ、タオルを腰に巻いて。終わったら座って欲しいな」
アンジュはくるりと壁の方を向く。最低限の配慮だ。アルフレードはズボンを脱ぎ、腰にバスタオルを巻く。側から見れば実に奇妙な光景である。彼らの監視についた幻獣種も、不可思議な現場に立ち会い絶妙な表情である。
「終わった」とアルフレードに言われ、アンジュは彼に向き合う。アンジュが言った通りに、下着姿になり、腰にタオルを巻いたアルフレードがベッドに座っていた。彼の鍛え抜かれた筋肉が目の前にある。アンジュは顔に熱が集まっていくのを感じる。軽く振り、意識を切り替える。
「それでは失礼します」
タオルを少しまくり、直接確認していく。やはり、水面に写っていた内太ももに特徴的なホクロが見当たらない。
「アルフレードって、太ももに3つのホクロってある?ほら、冬の大三角、みたいな」
「いや?覚えがないけど」
アルフレードも不思議そうに首を傾げている。少し脚を上げ、自分でも確認する。左右見ても、無い物は無い。黒子が1ヶ月程度で消える訳がない。
「ちなみにさ。アルフレードって肌を見せる時間ってある?」
「仕事場で?シャワーは浴びるけど、ブースの中でだけだ。あとはタオルを巻くし。練習中でも、俺は脱がないし…」
軍の訓練ではしっかり服を着る。しかし個人の練習時間で動きやすさを重視して、上のみ動きやすいタンクトップ姿になる者もいるが、アルフレードは常に肌は隠してきた。
脱いだらギャラリーが出来て仕事にならなそうだな、とアンジュは心の中で思ったが言わなかった。
「ならアルフレードの情報を得るのは、シャワー室の時だけなのかな」
隠されている腰回りの情報は得にくいのではないか。変化魔法にも種類があるため、偽物がどの方法をとっているかは不明であるが、顔まわりや体つきまで正確に表現しているにも関わらず、特徴的な身体特徴を隠さないのは、そこの部分の情報がないからとも捉えることができる。
「他の場所も調べてみるか?もっと何かわかるかもしれない」
「ごもっとも。じゃあもう少しだけ良い?」
「アンジュなら、調べられても良い」
改めて状況を口に出されると流石に照れ臭い。ここで躊躇すれば今度は上司であるウィリアムが乗り込んでくるに違いない。彼は容赦しない。
「では、存分に」
存分に、もおかしいと思うが、アンジュはこの期に丁寧に調べることにした。背中も含めて、下心をないよう確認していく。
すると、今まで抱いていた違和感が確実に浮き彫りになる。
「やっぱり」
「何か、わかったか」
「うん。おかげでね。明日班長に共有するよ」
渦中にいる彼には、気づいたことは絶対に言うなときつく言われている。彼に漏らせば、どこかで偽物の耳に入ってしまう可能性があるからだ。その旨、アルフレードも納得している。
時間がかかってしまったが、これで証拠がさらに揃った。
アンジュはアルフレードの寝間着を颯爽と手渡すと、再び壁の方へと向くのであった。
翌日、アンジュはウィリアムたちに調査の報告をする。
アルフレードにはなかった特徴的な黒子のこと。
そして、令嬢の話していた特徴と、実際のアルフレードの特徴が逆転していることを。