シンデレラ・スキャンダル
龍介さんは顔を真っ赤にして反論するけれど、その声はさっきよりずっと小さい。揶揄われている龍介さんが可愛いなんて口が裂けても言えないけれど、やっぱり可愛い。ニヤつく口元を隠すように手で覆った。
「だって飛行機でも話しかけてんじゃん。それもこれも、綾乃ちゃんが綺麗だからだろぉ?」
「飛行機は……なんかキョロキョロしてて不安そうだったから」
龍介さんがしどろもどろになりながら、言葉を返しているけれど、その額には玉のような汗が浮かんでいる。
「それが可愛かったのか」
「もうやめてよ。綾乃ちゃんに嫌われる」
「……ふふ」
龍介さんのこんな姿は、出会ってから初めて。彼をからかう友人たちとの間の微笑ましい空気に、思わず笑みをこぼしてしまった。
「綾乃ちゃん、笑ったな」
「だって……うふ、ふふ……可愛い」
「可愛いって嬉しくない」
「だって飛行機でも話しかけてんじゃん。それもこれも、綾乃ちゃんが綺麗だからだろぉ?」
「飛行機は……なんかキョロキョロしてて不安そうだったから」
龍介さんがしどろもどろになりながら、言葉を返しているけれど、その額には玉のような汗が浮かんでいる。
「それが可愛かったのか」
「もうやめてよ。綾乃ちゃんに嫌われる」
「……ふふ」
龍介さんのこんな姿は、出会ってから初めて。彼をからかう友人たちとの間の微笑ましい空気に、思わず笑みをこぼしてしまった。
「綾乃ちゃん、笑ったな」
「だって……うふ、ふふ……可愛い」
「可愛いって嬉しくない」