シンデレラ・スキャンダル
4章 魔法がとけるとき
17話 魔法がとけて
◇◇◇
「……の……やの。起きないな。綾乃?」
遠くで聞こえていた声がはっきりと聞こえてきて、その声に導かれるように、ゆっくりと目を開けた。目の前には、夢の中にも現れていた人がいて、笑っている。
龍介さんと一緒に朝のトレーニングをした後に食事をして、夜と同じように再び龍介さんの温もりに包まれる。そんな時間を過ごしたからか、わたしはぐっすりと眠りに落ちていた。
「綾乃、起きた? ごめんね」
彼の方に腕を伸ばせば、ベッドに腰を下ろしたままの状態でわたしに覆いかぶさるようにして抱き締めてくれる。彼の短いキスを額や頬に受けながら、再びうとうとしてしまう。
「綾乃? 起きられそう?」
「……ん」
「みんなが来たから紹介するよ」
——みんなが、きた?
彼の言葉に一気に脳が覚醒して、目を見開いた。
「い、今? 今、来てるんですか?」
「うん。仕事が終わったらしくてさ。連絡しないで突然来るから俺も驚いた。誰もネット繋いでなかったみたいでさ、連絡できなかったとか言って」
「ど、どう……あ、どれくらい」
「飲み始めて、一時間経ったくらい」
一時間という言葉に脳がフル回転するどころか、一気に白くなる。
(来た時に起こしてくれたら良かったのに!)
「……の……やの。起きないな。綾乃?」
遠くで聞こえていた声がはっきりと聞こえてきて、その声に導かれるように、ゆっくりと目を開けた。目の前には、夢の中にも現れていた人がいて、笑っている。
龍介さんと一緒に朝のトレーニングをした後に食事をして、夜と同じように再び龍介さんの温もりに包まれる。そんな時間を過ごしたからか、わたしはぐっすりと眠りに落ちていた。
「綾乃、起きた? ごめんね」
彼の方に腕を伸ばせば、ベッドに腰を下ろしたままの状態でわたしに覆いかぶさるようにして抱き締めてくれる。彼の短いキスを額や頬に受けながら、再びうとうとしてしまう。
「綾乃? 起きられそう?」
「……ん」
「みんなが来たから紹介するよ」
——みんなが、きた?
彼の言葉に一気に脳が覚醒して、目を見開いた。
「い、今? 今、来てるんですか?」
「うん。仕事が終わったらしくてさ。連絡しないで突然来るから俺も驚いた。誰もネット繋いでなかったみたいでさ、連絡できなかったとか言って」
「ど、どう……あ、どれくらい」
「飲み始めて、一時間経ったくらい」
一時間という言葉に脳がフル回転するどころか、一気に白くなる。
(来た時に起こしてくれたら良かったのに!)