七つの海を渡る愛 ~Love Ocean~
彼らがこの日目をつけた〈ミエール商会〉も、首都オーガスでは悪い噂の絶えない悪徳商会の一つだった。粗悪品を安値で仕入れてきては、庶民に高値で売りつけ自分たちの懐を肥やしているのだという情報を、レイラは事前に仕入れていた。
そしてそういう悪名高い商会ほど、〈ゴールドバロン号〉の海賊旗を目にすると恐れおののく。この船の乗員もご多分に漏れなかった。
「な……っ、何だお前たちはっ!?」
「俺たちは〈ゴールドバロン〉海賊団だ。この船に積んである財宝を頂きに来たのさ」
来ている深紅のコートの裾をはためかせ、キャプテン・ブライスが声高に名乗りを上げる。
よく日に焼けた浅黒い肌に赤髪。筋肉質ながら引き締まった体。背丈はそれほど高くはないが、海の男の貫禄は十分だ。ちなみにレイラの赤い髪も父譲りである。
「さあ、おとなしく宝のある場所へ案内してもらおうか。あたしたちは、あんたたちに危害を加えるつもりはないよ」
レイラはこの船の主であるウォルティン・ミエールにカットラスの切っ先を突きつけて言った。〈ゴールドバロン海賊団〉の他のメンバーも、同じように船員たちにピストルやカットラスを向ける。
ウォルティンは女海賊に目を丸くしたが、悪徳商人らしく虚勢を張った。
「何だと、海賊!? お前たち、わ……分かっているのか! この国の方では、海賊は見つけ次第捕縛、絞首刑なんだぞ! お前たち全員、賞金首になっているはずだっ!」
「あら、知らないの? あたしたちは誰ひとり、賞金首になんかなっちゃいないんだよ。あんたたちみたいな悪徳商会を成敗してるっていうんで、むしろ国王さまのお墨付きを頂いてるくらいだ」
これは半分ハッタリだが、半分は事実だ。現国王が彼らを捕縛しないのは、略奪をした際に誰も傷つけないからである。こういった悪徳な会社を法で取り締まれないという負い目からでもあろう。
「さっきも言ったけど、あたしたちは野蛮な海賊じゃない。宝の在り処さえ分かれば、あんたたち誰ひとりとして痛い目に遭わせることもないんだから。さっさと案内しな」
「わ、分かった分かった! 財宝は船底に隠してある。案内するから……、本当に誰にも危害を加えないのだな? 頼む! 命だけは取らぬと約束してくれ! このとおりだ!」
「ああ、約束する。俺たちは決して約束を違えないし、人を傷付けるのは俺たちの流儀ではないんでな」
怯えて命乞いするウォルティンに、キャプテン・ブライスは力強く頷いて見せた。
そしてそういう悪名高い商会ほど、〈ゴールドバロン号〉の海賊旗を目にすると恐れおののく。この船の乗員もご多分に漏れなかった。
「な……っ、何だお前たちはっ!?」
「俺たちは〈ゴールドバロン〉海賊団だ。この船に積んである財宝を頂きに来たのさ」
来ている深紅のコートの裾をはためかせ、キャプテン・ブライスが声高に名乗りを上げる。
よく日に焼けた浅黒い肌に赤髪。筋肉質ながら引き締まった体。背丈はそれほど高くはないが、海の男の貫禄は十分だ。ちなみにレイラの赤い髪も父譲りである。
「さあ、おとなしく宝のある場所へ案内してもらおうか。あたしたちは、あんたたちに危害を加えるつもりはないよ」
レイラはこの船の主であるウォルティン・ミエールにカットラスの切っ先を突きつけて言った。〈ゴールドバロン海賊団〉の他のメンバーも、同じように船員たちにピストルやカットラスを向ける。
ウォルティンは女海賊に目を丸くしたが、悪徳商人らしく虚勢を張った。
「何だと、海賊!? お前たち、わ……分かっているのか! この国の方では、海賊は見つけ次第捕縛、絞首刑なんだぞ! お前たち全員、賞金首になっているはずだっ!」
「あら、知らないの? あたしたちは誰ひとり、賞金首になんかなっちゃいないんだよ。あんたたちみたいな悪徳商会を成敗してるっていうんで、むしろ国王さまのお墨付きを頂いてるくらいだ」
これは半分ハッタリだが、半分は事実だ。現国王が彼らを捕縛しないのは、略奪をした際に誰も傷つけないからである。こういった悪徳な会社を法で取り締まれないという負い目からでもあろう。
「さっきも言ったけど、あたしたちは野蛮な海賊じゃない。宝の在り処さえ分かれば、あんたたち誰ひとりとして痛い目に遭わせることもないんだから。さっさと案内しな」
「わ、分かった分かった! 財宝は船底に隠してある。案内するから……、本当に誰にも危害を加えないのだな? 頼む! 命だけは取らぬと約束してくれ! このとおりだ!」
「ああ、約束する。俺たちは決して約束を違えないし、人を傷付けるのは俺たちの流儀ではないんでな」
怯えて命乞いするウォルティンに、キャプテン・ブライスは力強く頷いて見せた。