運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
 その提案に結菜は「うん」と嬉しそうに言うと、彼に抱っこされている。そのまま、彼は「少しはずす」そう言って病室から出て行った。
「佐々木さん」
「あっ、はい」
 結菜たちに木を取られていて、反応が遅れてしまい、私は慌てて返事を返す。

「大丈夫ですよ。朝倉は立場ある人間だし、悪いことにはならないと思います。ここはきちんとした病院ですし」
 それは私だってきちんと理解をしている。朝倉総合病院といえば、朝倉グループの社員たちの健康を守るためということで作れられた病院だが、今では都内でも有数の病院で三次救急はもちろん、脳、心臓といった名ドクターがいることでも有名な場所だ。VIPの対応なども守秘義務を守る仕組みは完璧だろう。問題はそんなことではない。しかし真実を話せるわけもない。
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