運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
 治療に専念と言われても、結菜の面倒を見てくれる人もいない今、わかりましたなど言えるわけがない。
 それにもしもここにいるとことになれば、彼との接点を持ち続けることになる。彼のそばにいるなんてできるわけはない。そんなことを私が考えていることなど知る由もない彼は、静かに息を吐いた。

「ここはセキュリティも完璧だし、あなたがここにいることが外に漏れることはありません」
 その言葉に私は反射的に彼を見た。得体のしれない親子を警察に突き出してもおかしくはないのに、ここまでしてくれることに驚きを隠せない。
「知られたくないんですよね?」
 無言は肯定と思ったのだろう。優希くんは結菜に視線を向けた。

「結菜ちゃん」
 彼が名前を呼ぶことなど想像もしていなかった私は、キュッと胸が締め付けられる。色素の薄いところは私の母譲りだと思っていたが、優希くんからかもしれない。
「おもちゃのお部屋で遊ぼうか?」
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