運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける

 昔のことを思い出していると、救急車が病院の救急入り口に入るのがわかった。後ろのドアが開けられると、俺は女の子を抱いたまま降り、すぐに武藤と目が合った。
 子どもを抱く俺に、あからさまに驚いた表情を浮かべたが、すぐに医師の顔を見せると、救急隊員と話をしている。

「言われた通り、最上階の部屋を用意させたけど……」
 俺に視線を向けることなく武藤は言うと、すぐにストレッチャーに載せられた晴香と院内へと入っていった。

「ママ……」
 姿が見えなくなった母親に不安を覚えたようで、女の子は俺の袖をギュッと掴む。

「結菜ちゃん、だよね?」
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