運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
「あの、結菜のために仕事を無理されてないですか?」
 結菜が寝る時間は八時頃だ。普通に考えれば、時差のある国とのやり取りも多い彼が、そんなに早く毎日帰宅することは難しいはずだ。それに、さっき「またあとで」と言っていた。結菜を寝かしつけた後に仕事を続けているのだろう。申し訳なくなり、思わずそう尋ねた。

「大丈夫だよ」
 彼は飄々と返しながら、小さな箱を差し出してきた。何かと思いつつ開けてみると、中にはキラキラとしたチョコレートが並んでいる。

「別にどこか悪いわけじゃないから、食べ物の制限はないよな?」
 まさか見舞いの品まで持ってきてくれるとは思わなかったし、それがとても有名でなかなか手に入らないチョコレートだと気づいて驚いていると、彼は持ってきた物が不適切だったのかと勘違いしたようだった。

「いえ、ありがとうございます。チョコレート大好きなんです」
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