運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
 そこへ現れた父はひと言、「おじい様にはただの再婚だということにしてある。話したらお前でも承知しない」と告げた。今まで聞いたことも見たこともない父の顔に、私は心の中が冷たく冷えていくのを感じた。

 お母様は騙されていたのだ――。

 祖父母に何度も話そうと思ったが、母が亡くなり、見る影もなく落ち込んでいる父――それも演技なわけだが――その様子を見ていた祖父母は、「新しい母親もできて、妹もできてよかったね」と私に言った。
 
 母が亡くなったことでかなり憔悴していた祖父母に、その事実を伝えることができず、「もう少し時間がたったら」と、私はひとり胸にその思いをしまった。
 琴音は私と同じ年齢。ただ、三か月だけ私の方が早く生まれていたため、形式上は私が姉ということになった。
 それから継母になった麻子さんが語った事実は、想像を超えるものだった。
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