運命の恋をした御曹司は、永遠にママと娘を愛し続ける
◇◇◇

「俺のわがままだと思ってくれていいから」

 自分で言った言葉だったが、本当にその通りだと思う。
 偶然とはいえ、晴香と再介した。初めは『どうしてあのとき、彼女はいなくなったのか』という苦々しい気持ちもあった。
 しかし、再会して晴香と話すうちに、やはり彼女は俺が好きになった人だという思いが沸き上がってきた。
 優しく、思いやりがある女性。

 だからこそ、あのとき、何か理由があったのではないか。たとえアメリカに一緒に行けなかったとしても、友人に頼んであんな冷たい言葉を言わせるような人だとは思えないと思うようになった。

 結菜ちゃんもとてもいい子で、明らかに愛情をかけてきちんと育てられているのがわかる。
 そんな女性が、あんなメール一通で関係を終わらせるはずがない。それは確信だった。
 たとえばなにかの理由で結婚をしなければならず、俺との間に空白の時間があったとしても、今、彼女が困っているなら助けたいし、再会したこの現実を無駄にはしたくない。

 絶対にもう一度彼女を振り向かせ、今度こそ幸せになる。そう決めていた。
 俺と一緒に来ることを迷う彼女に、命令のように言ってしまったが、今の晴香には、俺と一緒にいる〝言い訳〟が必要な気がした。
「仕方がない、俺に言われたから」、そう思わせてでも、もう彼女を逃がすつもりはなかった。
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